整形外科を中心とした医療と機能回復

リハセンターの整形外科技術

股関節外科

変形性股関節症や大腿骨骨頭壊死症、リウマチによる股関節障害に対して、関節温存手術や人工関節置換術を行っています。

歩行時には体重の約3倍がかかるといわれている股関節は歩行時最も重要な関節の1つです。股関節疾患は多彩で子供から老人まで老若男女を問わず多くの方が悩まれています。

股関節疾患の治療としては保存療法と手術療法があり、痛みが軽度で日常生活上あまり支障がない時には保存療法が選択されますが、痛みが強く日常生活に支障が生じた場合に手術療法が選択されます。手術療法としては大きく分けて関節温存手術と人工関節置換術があります。病期や年齢によってまたその方の生活環境によって手術方法は決定されます。

一般的にはレントゲン上変形が軽度な前・初期関節症には寛骨臼回転骨切り術や大腿骨転子間弯曲内反骨切り術、レントゲン上変形が高度な進行期、末期股関節症に対しては大腿骨外反骨切り術やキアリー骨盤骨切り術、人工股関節置換術が選択されています。当センターでは安永所長が赴任して以来、適応のある方には積極的に関節温存手術を実施しています。以下に代表的な症例を供覧いたします。

股関節外科、人工関節
  • 症例1:臼蓋回転骨切り術 臼蓋回転骨切り術 臼蓋回転骨切り術
  • 症例2:大腿骨転子間弯曲内反骨切り術(大腿骨頭壊死に対して) 大腿骨転子間弯曲内反骨切り術(大腿骨頭壊死に対して)
  • 症例3:大腿骨頭回転骨切り術(外傷性大腿骨頭壊死に対して) 大腿骨頭回転骨切り術(外傷性大腿骨頭壊死に対して) 大腿骨頭回転骨切り術(外傷性大腿骨頭壊死に対して)
  • 症例4:人工股関節置換術 人工股関節置換術
  • 人工股関節術後は全体重をかけて歩くのは術後3週間で入院期間も4週間前後ですが、骨切り術になると全体重をかけて歩くまでには最低半年はかかることが多く、術後のリハビリは圧倒的に骨切り術の方が大変です。ただし骨切り術は将来的には日常生活に特に制限はなく生活できますが、人工股関節の場合には脱臼する危険性があるため可動域には制限があり、また感染の危険性もあります。可能な限り骨切りの適応がある患者さんには骨切り術をお勧めいたします。

    最後に股関節に痛みを感じるようになった場合、あまり我慢をされず保存療法から手術療法(骨切り術から人工関節まで)の幅広い治療が可能な当センターでの診察をお勧めいたします。